最近、今まで大切だったものに興味がなくなった。
人付き合いや仕事に違和感が出てきた。
偶然が重なるように感じたり、自分の考え方が急に変わったりする。
こうした変化を調べると、「スピリチュアルな覚醒のサイン」と出てくることがあります。
ただ、サインが何個当てはまるかで「自分は覚醒した」と判定する必要はありません。
スピリチュアルな覚醒について研究されているのは、単発の眠気やゾロ目ではなく、自己感覚、価値観、世界の見方、人生の意味などが大きく変わる主観的な体験です。(フロンティアズ)
そして大切なのは、覚醒したかどうかを証明することより、その変化を受けてこれからどう生きるかです。
- 覚醒のサインは「不思議な現象」より変化の方向を見る
- 覚醒として研究されているのは「自己や世界の見え方の変化」
- 人間関係が変わっただけで「縁が切れるサイン」とは限らない
- 「今の仕事を辞めたくなった」場合も、一度変化を観察する
- 覚醒かもしれないと思った後、最初にするのは「もっと覚醒すること」ではない
- まず生活を崩さない
- ノートには「起きたこと」と「意味」を分けて書く
- 「前の自分に戻った」と感じても、失敗とは限らない
- 体調不良は「覚醒症状」と決めつけない
- 「声が聞こえる」「現実が分からない」は別の境界で考える
- 覚醒後に人から「あなたは特別」と言われたら一度止まる
- 覚醒後に次に進むなら「能力」より日常を見る
- 結局、覚醒かもしれないと思ったら何をする?
- 出典
覚醒のサインは「不思議な現象」より変化の方向を見る
スピリチュアルの記事では、覚醒のサインとしてさまざまなものが挙げられます。
直感が鋭くなる。
シンクロニシティが増える。
眠くなる。
感情が揺れる。
人間関係が変わる。
五感が敏感になる。
以前の趣味や仕事への興味が薄れる。
実際、日本語SERPにもこうした項目をまとめた記事が多くあります。(OracleWise)
しかし、眠気は睡眠不足でも起こります。
人間関係は生活環境が変わっても変化します。
偶然が続いたように感じることもあります。
そのため、「眠いから覚醒」「ゾロ目を見るから覚醒」という一つの現象だけでは判断できません。
見るなら、不思議な出来事の数ではなく、自分自身の見方が以前とどう変わったかです。
覚醒として研究されているのは「自己や世界の見え方の変化」
心理学研究では、spiritual awakeningは、自分という存在の捉え方が広がったり、世界との一体感や深い理解を感じたりする体験として扱われています。
体験後に、共感、感謝、人生の意味、目的意識などが変化したという報告もあります。(フロンティアズ)
日本の「スピリチュアリティの覚醒」に関する文献研究でも、意識の拡張や自己成長、大きなものへの感謝や慈しみなどが帰結として挙げられています。(J-STAGE)
つまり、覚醒という言葉を使うなら、
「最近なぜか眠い」
より、
「今まで成功だと思っていたものが、急に重要ではなくなった」
「人からどう見られるかより、自分がどう生きたいかを考えるようになった」
「他人や自然とのつながりを以前より強く感じる」
といった変化の方が、本来のテーマに近くなります。
人間関係が変わっただけで「縁が切れるサイン」とは限らない
覚醒の記事では、「波動が変わると人間関係が入れ替わる」と説明されることがあります。
実際、大きな価値観の変化が起きれば、人との付き合い方が変わることはあります。覚醒体験を扱った研究でも、体験後に人間関係や仕事、哲学的・宗教的な考え方が大きく変化する場合が報告されています。(フロンティアズ)
ただし、
「最近この人と話が合わない」
から、
「私が覚醒したので、この人とは波動が合わなくなった」
まで一気に結論を進める必要はありません。
自分の価値観が変わったのか。
一時的に人と会うのが疲れているのか。
関係そのものに以前から問題があったのか。
ここを分けてみます。
覚醒という説明を採用するとしても、それを理由にすぐ大切な人との関係を切る必要はありません。
「今の仕事を辞めたくなった」場合も、一度変化を観察する
仕事についても同じです。
覚醒後に、
「もうこの仕事を続けられない」
「本当にやりたいことを始めたい」
という感覚が出てくることがあります。
価値観そのものが変われば、以前選んだ仕事が合わなくなることは不思議ではありません。
ただし、強い体験の直後に出た答えを、そのまま最終決定にする必要はありません。
覚醒体験後の統合を扱う実践的資料でも、体験直後の強い確信だけで仕事・住居・人間関係など大きな決断を急がず、まず変化を落ち着かせることが勧められています。(覚醒の物語)
「辞めたい」という感覚はメモしておく。
数週間たっても同じなのかを見る。
辞めるなら生活費や次の仕事も確認する。
スピリチュアルな気づきと現実の準備は、どちらか一方にする必要はありません。
覚醒かもしれないと思った後、最初にするのは「もっと覚醒すること」ではない
ここが今回の記事で最も重要なところです。
覚醒らしい体験をしたからといって、すぐ次の覚醒体験を求める必要はありません。
チャクラをもっと開く。
強い瞑想をする。
クンダリーニを起こす。
高額なセッションを次々受ける。
こうした方向へ急ぐ前に、まず今起きている変化を日常に落とします。
海外ではこれを「integration(統合)」と表現することがあります。
大きな気づきがあったなら、その気づきによって、
今日の過ごし方は何が変わるのか。
人への接し方は何が変わるのか。
仕事の選び方は何が変わるのか。
自分に対する扱い方は何が変わるのか。
そこまで下ろしていきます。
覚醒体験そのものを増やすのではなく、体験前と同じ日常へ持ち帰ることが次の段階です。
まず生活を崩さない
覚醒後にすることは、意外と普通です。
食事をする。
眠る。
仕事や家事を必要な範囲で続ける。
散歩する。
信頼できる人と話す。
起きたことをノートに書く。
強い意味づけをすぐ決めない。
こうした普通の日常を保ちます。
覚醒後の統合を扱う資料でも、休息、食事、自然の中で過ごすこと、普段の生活構造を保つことなどが、体験を落ち着かせる方法として挙げられています。(覚醒の物語)
地味ですが、「覚醒したので日常から離れる」のではなく、日常の中で変化を扱えるかを見ることが大切です。
ノートには「起きたこと」と「意味」を分けて書く
スピリチュアルな覚醒を整理するときは、出来事と解釈を分けると見えやすくなります。
たとえば、
「最近1111を毎日見る。宇宙から次のステージへ進めと言われている」
と一行で書くのではなく、
「3日続けて1111を見た」
と、
「自分は転職について考えていたので、背中を押されているように感じた」
を分けます。
前者は起きたこと。
後者は自分が感じた意味です。
これを分けておけば、後で読み返したときにも、
「実際に何が起こったのか」
「当時の自分がどう解釈したのか」
を区別できます。
覚醒かどうかを証明するためではなく、自分の変化を観察するための記録です。
「前の自分に戻った」と感じても、失敗とは限らない
強い気づきの直後には、
「すべて分かった気がする」
「もう以前のようには悩まない」
と感じることがあります。
ところが数日後には普通に腹が立ったり、不安になったりします。
そこで、
「せっかく覚醒したのに元に戻ってしまった」
と思う人もいます。
しかし、覚醒体験についての研究では、一度の瞬間的な体験だけでなく、その後の自己や世界観の長期的変化が注目されています。(フロンティアズ)
一瞬の状態を維持することより、
以前なら一週間引きずったことを一日で整理できるようになった。
嫌なことを断れるようになった。
自分の考えを一度確認してから行動するようになった。
という日常変化を見る方が分かりやすくなります。
体調不良は「覚醒症状」と決めつけない
日本語SERPでは、
強い眠気。
頭痛。
めまい。
動悸。
耳鳴り。
だるさ。
などを「覚醒症状」「アセンション症状」として挙げる記事があります。(OracleWise)
しかし、これらにはスピリチュアル以外にも多くの原因があります。
「覚醒のエネルギー調整だから」と決めつけて、必要な確認をしない理由にはなりません。
特に症状が強い、長く続く、日常生活に支障がある場合には、スピリチュアルな意味づけとは別に医療機関へ相談します。
「スピリチュアルな意味も感じる」と「身体的原因を確認する」は両立します。
「声が聞こえる」「現実が分からない」は別の境界で考える
覚醒体験の研究には、存在を感じる、音や声を感じる、知覚が大きく変化するといった体験を報告した人も含まれています。(フロンティアズ)
だからといって、「声が聞こえる=覚醒」と判断することはできません。
医療では、他の人には聞こえない声を聞く、現実と空想を区別しにくくなる、強い確信を伴う非現実的な考え、思考や会話の混乱、睡眠の著しい乱れ、仕事や日常生活ができなくなる、といった状態は医療的評価が必要になり得る症状として扱われています。(メンタルヘルス研究所)
ここで大切なのは、
「スピリチュアルか精神疾患かを自分で決着させる」
ことではありません。
体験の意味については保留したまま、生活機能が崩れているなら専門家へ相談することです。
スピリチュアルな解釈を持ったまま相談しても構いません。
覚醒後に人から「あなたは特別」と言われたら一度止まる
覚醒について調べ始めると、
「あなたは選ばれた人」
「もうすぐ大きな使命に目覚める」
「さらに覚醒するにはこの講座が必要」
といった言葉に出会うこともあります。
しかし、覚醒したかどうかを誰かに認定してもらう必要はありません。
まして、
「受けなければ覚醒が止まる」
「今申し込まなければ次元上昇に乗り遅れる」
と不安を理由にサービスへ誘導されるなら、その場で決めなくて構いません。
覚醒によって自分の判断軸が変わったのなら、その判断軸をすぐ別の誰かへ渡してしまう必要はありません。
覚醒後に次に進むなら「能力」より日常を見る
覚醒すると、
チャネリングを学びたい。
ヒーリングを受けたい。
自分の守護霊を知りたい。
アセンションについてもっと知りたい。
と思う人もいるでしょう。
それ自体は一つの探求です。
ただ、次の段階を「もっと強い体験」に限定しない方がよいでしょう。
以前より自分の気持ちに気づける。
必要のない我慢を減らせる。
他人との境界を保てる。
仕事や暮らしを、自分の価値観に合わせて少しずつ変えられる。
日常でこうした変化が続いているなら、それ自体が「その後」です。
不思議な現象が増え続けなければ覚醒が止まった、ということではありません。
結局、覚醒かもしれないと思ったら何をする?
まず、「自分は覚醒した」と確定することを急がなくて構いません。
価値観、自己認識、人との関わり方、生きる目的などに以前とは違う変化があるなら、その変化をしばらく観察します。
そして日常生活が保てているなら、
急いで人生を変えない。
変化を記録する。
生活リズムを保つ。
小さな行動から変える。
時間を置いても同じ方向性が残るか見る。
ここから始めます。
一方で、強い不眠、混乱、現実と空想を区別しにくい状態、日常生活ができない状態などが続いているなら、「覚醒が進んでいる証拠」として耐える段階ではありません。専門家への相談を優先します。(メンタルヘルス研究所)
スピリチュアルな覚醒で本当に重要なのは、
「覚醒のサインが何個あるか」
ではありません。
その体験を通して、自分の生き方がどう変わるのか。
そして、その変化を現実の生活の中でも無理なく続けられるのか。
覚醒したかどうかを探し続けるより、そこを見た方が「その後に何をすればいいか」は分かりやすくなります。
出典
日本心身健康科学会|スピリチュアリティの概念の構造に関する研究―「スピリチュアリティの覚醒」の概念分析―